2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

所々ぷかぷかと沈む床。壁や天井は所々テープや紙で補われている。はしゃぎまわる子どもたち。満ちた人々が滞りなく自在に流れる、質素で寛容で真摯な場。寸分も無駄なく密度濃く連なる時間。「後屈立ちではなく四股立ちで」と何度か指摘される。意識VS条件…

挨拶回りで暖簾をくぐる。出会い頭に懇々と諭される。媒介形式によって秩序が成立している。つまり、人間であるためには境界を設定しなくてはならない。怜悧な例話を大音量の演歌とともに。「また来なさい」深々と頭を垂れて再訪を約する。

静かに待つ、そのことに重きを置く人の佇まいに見とれる。所作のすべてが最小限で優雅。喉が乾くままに辿り着いた泉を喜びとともに報告すると、思わぬしがらみの返答。飲み込んだ呆然を、友人が代弁してくれる。「狭いね」深閑とした路地を友と走り抜ける。…

人で溢れかえった地下。ギニアのジェンベとダンスを正坐で堪能。「ジャンベフォラ」に感化されセネガルの先生のダンスレッスンに行ったことを思い出す。知らない町で面白い人々と鍋をつつく。電車を間違え、遠藤征四郎師範の映像に辿り着く。

就寝直前の習慣。以前はピエール・ロラン・エマールによるバッハ「フーガの技法」、今は大澤喜三郎師範の演武映像。

その人が呼吸をしている。ただそれだけで満たされる人間がいることが伝わろうとも伝わらずとも。どうか長生きしてほしいと願うばかり。

コンクリの塊に乗り上げ車体浮く。前にも後ろにも動けない。通りがかりのおふたりが、人力で持ち上げたり傾けたり。さらに通りがかった方が、ジャッキとロープを駆使し、さらに駆けつけた数人で板を渡し、どすんと地に降りる。頼もしい方々に拍手。危なかっ…

所作が身につくまで弓は持てない、弓を持ったら待たなくてはならない、放さずにはいられない症状に陥ることがある、いつまでも待つ人もいる、中てようとしているうちは中らない。手振り身振りを聞く間に、鯖味噌煮定食と生秋刀魚塩焼き定食が来る。生揚げ煮…

窓の外に浮かぶ矩形の窓。痕跡を消しては留め、空白の記憶が空白で埋まる。椅子に座り、次々に湧く文字を追いかける。目に飛び込んだり跳ね返ったりする。ぽつりぽつりと声が届く。「自分は第一印象が悪いんです」頷く。犬の背を見る。きらきらと光っている。

番号のつけられた足運びを四方に音もなく行う50人。他所で禁じられている危険な技を縦横に繰り広げる50人。その隙間で初心者に繰り返し何度も基礎を伝える人。私語は一切なく説明は最小限。「視線は畳」「11時3時7時」「45度」等。

にこにこと笑いながら投げられて、死に物狂いで受け身をして、以来そこに通い始めた、という話がエンドレスで続く。そこでは当てることが大前提で気を抜くと膝を打たれたりする。後を追いかけるが、強くなりたいという思いが伴走し、力んでしまう。気を抜か…

おめでとうとありがとうが行き交う。様々な人にサインをねだる。いつもにこにこしながら何かつくっている駅前の御仁。火花を散らして出来上がった大きな金属の箱。なんだと思う?とうれしそう。開けると小石が敷かれ様々な芋が並んでいる。南米で暮らしてい…

ちゃんと食べなさいと会う人会う人にお叱りを受ける。どうしたら強くなれるのか、並み居る達人に尋ねる。強くなろうとしてはだめだと、皆が皆口を揃えて言う。つぶすぞと豪傑から挑まれる。光栄ですとはしゃぐ。その人は何でも透けて見えると言う。次の日、…

休みのない会社の代表が社員達と釣りに行くとはしゃいでいるので一体いつ行くのかと聞くと就業後出発し夜通しイカを釣り朝出勤すると言う。それはもう楽しいらしい。ネパールのチャンをいただく。

卓囲み賽を転がす秋の午後。日本橋でゲームに参加。突如トラック運転手となり損益計算書と貸借対照表を記す。給与で金貨や製薬会社の株を買っては売って集合住宅や洗車会社を購入。その収益で美容院を始めたり図書館を建てたり世界七不思議の旅に出たりの天…

通過時の接触ミスで通常の10倍の運賃が引かれていた。「君のほっぺたにシールを貼ろう」隙のない人の、一瞬染まった頬が。への字に結んだ口が。名前の一字が。大きな弁当箱が。生真面目な仕草が。付けたままのシールが。どこに行っても蛍のように瞬いてい…

B型に違いないと口々に言われる。自分でもそんな気がする。パンク修理の一部始終を教わりつつ四方山話。吸収合併買収削減効率等々。BGMは演歌。ナイロン含有ゴムのためグラインダーが要るがパッチで済む。手が荒れる仕事と言う。働いて働いて働いた手。まぶ…