2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

夜。777のお守りと銀の延べ棒をお渡しし、アンコールワットへ。珍しく空いていると思ったら撮影中の表示。昼。納屋のアトリエの記憶を聞きながら百発百中の先輩と、いちじくとマスカルポーネのサンドイッチ。工事中のビル3階でくつろぎ、ラッパ響く道で…

表情がほとんど変わらない。しぐさに無駄がなく、淡々と発する言葉は奥床しい。波紋のように広がり続ける満ちた背中はとても静かで鋭く、温かい。

貸し出した書物に添えられた翡翠色の鳥と青汁。手作りのブランコがあるお庭には「増え過ぎて収拾がつかない」という鯉が勢いよく泳いでいる。「猛犬に注意」という警告がいくつも張ってある硝子会社で、静かで人懐こい犬に迎えられる。電気もガスも水もベッ…

「名を尋ねることなかれ」という誓いを破ったばかりに、せっせと築き上げた理想の生活が崩れ去る。リヒャルト・ワーグナー「ローエングリン」をNHKホールにて(バイエルン国立歌劇場 日本公演/指揮 ケント・ナガノ/演出 リチャード・ジョーンズ)。弟殺し…

白く透き通るような作品をしきりに、いいねえと言っていた。「お父様はどんな作品を制作しているのですか」「最近は深刻なものばかり。機密漏洩事件を扱った作品や、ミャンマーが舞台の作品を13年かけてつくったり」「声が大きくてね。大勢を巻き込むし。…

いつも電車で描いているスケッチを見せてもらう。SUNNYの共時に驚く。「車より電車です、電車で人の顔を見ています、見飽きません」と黒い帽子の方が言う。「書けなくなりましてね、原稿に向かいますが一字も書けません、それまではいくらでも書けたのに。人…

穏やかな日。合格証でひとまず安心。試験は続く。パズル研究所に再訪。次々に差し出されるパズルに熱中する先輩。仕事中ですよと笑い、ガチャガチャを再び。 台風直撃。タフネスと称されているアグネスチャンさんによるがんの体験談。大変な思いをされながら…

「状況に耐えたり、恐怖を押し込めている間、人は誰でも、自然に黒を必要とする。黒は、擬似的に自分を消し、身を守る鎧となる。自分の決断による具体的な行動で状況を変えられる時、黒は役割を失う。」長らく心身を黒一色で塗りこめていた人が、今や全身ピ…

朝。お茶当番。突然のバトルを見届け、自転車と併走する。昼。パンとマッシュルームのスープをお笑いが必需の先輩と。陽が照り雨が降り風が吹いている。晩。次々に上がる花火を眺めながら坂を上る。 午前。降って湧いた休み。うきうきと慌てて道場へ。逆半身…

午前。赤い顔した緑の剥製が迎える広い玄関で打合せ。午後。雪崩れる書類に埋もれる。夕方。横浜馬車道宇徳ビル4階で南條敏之展。頑ななまでに一貫した多彩。デスクを囲み、子と遊ぶ。日仏会館「エリック・サティの創作と思想(1)」で大井浩明氏のピアノと…

痛めた足を引き摺るうちに、願う前から叶っていたことに気付く。判明した謎をかみしめ、痕跡を尊ぶ。後片手首絞 二教。後両肘取 合気落とし。杖の合せ(8本)。

午前。数年ぶりの声が携帯に届く。身を引き千切り放り投げ一生分慟哭していた頃、その人は意に反する役割に呑まれ体中に針を逆立て全方位に飛ばしていた。「のんきでいいねえ」とつくづく言われたものだ。正午。蕾が色とりどりに開いたような晴れやかな報せ…

午前。「グロリア」のような先輩と企業をまわる。午後。牧場へ。夜。中学生から出題を受け続ける。運動をするとなぜ心拍数があがるのか。血液の酸素量が最も多いのは体のどの部位か。白血球の働きは。赤血球の寿命は。心臓の右と左ではどちらの筋肉が厚いか…

迷路に近付いた途端、着信音が鳴る。発信元はヨーコオノではなく到着した友人からであった。その後響き渡った爆発音は館内を行進する鼓笛隊であった。横浜の倉庫でクリスチャン・マークレーの映像「the clock」に没頭し、渋谷で荷物を置き忘れ探し出し力尽き…

午前。両手取 呼吸投、四方投、入身投。6の剣。 午後。セシオン杉並で読谷山こずえさんの歌。ベルカントで沖縄民謡「滝落とし」「とぅばらま」「だんじゅかりゆし」(笛奏者金城利信さんの繊細で透明で強い光を発するものすごい声との共演)。赤いドレスの堂…

昼。細腕の女性が30年近く切盛りしている店へ。トラック行き交う国道の傍を、日傘を差した先輩とてくてく向かう。ラーメンというものを数年振りに食しつつあれこれ話していると、B型でしょ、と確信を持って言われる。喜ぶべきか嘆くべきか。

白かと思って咲いたら紫だった時計草ほか数十種類が満ちる庭についてうかがう。そういう方は生まれながらに緑の指を持っている。私はといえば枇杷もサボテンも枯らしてしまう。植えると増える小さな蕾をいただきジャケットのポケットにそっと入れる。昏々と…

横浜で試験。渋谷で打合せ。新宿で徘徊。午前2時の散歩。至る所で人が倒れている某街の、急な階段を上がっては降り上がっては降りる。カウンターの本の山から御厨氏の著書を抜き出し、ノスタルジアについて訊く。朝。小学生以来の席替え。椅子と机をどどど…

連日仕事で多忙な70近い女性。以前の職場が倒産したのでしばらく家でのんびりしていたら体のあちこちが悪くなり病院通いを続けたが変わらず、仕方がないので別の仕事を始めたところ途端に完治したそうだ。70半ばの同僚は毎日自転車で30分かけて通いばりばり…

逆半身片手取 一教、二教、返し技三教、入身投(四種)。杖の合せ(右流れ返し突き)。 5時半からの畑作業を30年以上続けている、大企業にお勤めの女性。自分の食べたいものを食べたくて始めたそうだ。無農薬で新鮮な季節毎の野菜を好きなだけ食べているせい…

それぞれが何かに集中している広い場所で試験準備。落雷、風災、破裂・爆発、物体の落下・飛来・衝突・倒壊といった場面を頭に叩き込みつつテキストを蛍光色で染める。 ブガッティヴェイロン(431.07km/h) 1.8億円 カタログが届き唸る。廣岡氏はやはりすごい…

バイクで全国をまわっていた60年前の話をうれしそうにしている。「この人は昔の自慢ばかりしてるのよ」と奥様が笑う。バイクの模型、行く先々で入手した独楽、子と孫と曾孫の写真が並ぶ。 体を床に横たえ口をつぐみ天井をじっと眺めている。一緒に天井を眺め…