緑眼輝くオニヤンマが巡回する店で土・炭など求め、器に配置し心臓の形で鈴音を響かせるものを放つ。人参と麦飯がよいようだ。途上澄んだ水色と漆黒の軸に、網貫入様の透き通る翅にて、中空を音なく進むものあり。南宋官窯の青磁輪花鉢を連想させるそれはシオカラトンボと呼ばれ、子らに追いかけられて尚典雅である。時期を過ぎ見かけた深山茜のたたたずまいもまた。