グォ-

某日。公園。空が明るみ始め、楡の枝で休息していた鳥たちが一斉に声を上げる頃、自転車を駆って登場したスーツにネクタイの男性。持参の袋に、ごみを拾っては入れ拾っては入れ、立ち去った。雨が降り出したので、電話ボックスに入る。

某日。公園。日が暮れかける頃。空と小山が映りこんだ池の前でただじっとしていると、左岸から突如「グォーグォーグォー」という低い唸り声。すると右岸から「グォーグォーグォー」。さらに中央の小島で「グォ-グォ-グォ-」。真っ暗になるまでの間、輪唱に聴き入る。

某日。友人宅で馳走になる。目玉焼きと白米。メニューの簡素を補うためか歓待か嫌がらせか習慣か、BGVはジョン・ウォーターズ監督の「ピンク・フラミンゴ」輸入版。