・・・今、僕は君に対して何とも言うべき言葉がない。何故なら、どう考えてみても、僕には、君の苦しみを解決する方法を死以外には見出せないからだ。僕は、唯一の友、君に向かって、「死ね」という以外にない。これは何という悲しい言葉だろう。けれど、君を理解すればする程、そう言わざるを得ないのだ。(高山文彦『火花 北条民雄の生涯』より)