レミング

作品を頼まれていた。他の人の目には触れることのない場所に掲げる、その人のためだけの、小さな、とても、静かな、とても。小学生の頃書いた物語を、レミングハウスの方にお会いして思い出す。内容はあるレミングの日常の風景を描写したもので、行進の直前でさえ心境に変化はない。個でありながら血であり、血は個を超える。新美術館でさわひらき氏と市川武史氏。白い画像の静謐な余韻から多弁な透明軟体静物へ。流れの妙に思わずおかわり。「やあ、病んでる?」と知人から電話。然り。