記録

東京しごとセンター地下講堂で、映画「ガイサンシーとその姉妹たち」(監督・撮影 班忠義)と、パフォーマンス「melos」(出演 祥子/設計 二瓶龍彦)を観る。60数年前、日本軍から強制的な行いを受けた山西省の山村の女性たち。以来彼女たちの心身は、重い後遺症に蝕まれているが、苦しみ抜く他に術がない。班監督は10年をかけて、生々しい記憶を全身で訴える彼女たちの姿を記録し、そして、強制した当事者の姿を記録した。

二瓶龍彦氏 「班さんは、いまの日本の戦争を知らない次の世代に、この戦争の事実を重荷にしてほしくないと言いますよね。」
班忠義氏 「ああ、そうです。それは、そうです。ただね、事実を知らないと、逆にいつでも日本人の重荷になるんですね。事実を見て、被害者も、加害者も、その戦争に直面して、その戦争の傷あとから解放される、それはひとつのプロセスと思うんですね。」 (上映・上演を広げる会パンフレット 監督インタビューより)