幼少時から刷り込まれている句「気をつけよう甘い言葉と暗い道」。みとれた黄色のはかない花はににんそうという毒草であった。たどりついた誰かの庭でくずれかけたブランコを漕ぐ。


「凍りそうに冷たい地下室で、蹴飛ばされた犬みたいに震えている。ぼくは、蹴飛ばされた犬に弱い」(フランク・マコート「アンジェラの灰」土屋政雄訳より)