メモ(「美術書簡」より)

・・・それからごく真剣にこう言った、――「仕事をしなくてはいけない、仕事だけは、しなくてはね。辛抱づよくしなければね」と。何かをつくろうなどと考えたりしてはいけない。自分自身の表現法を強化して、すべてを言おうとだけ努めなくてはならない。仕事をし、辛抱づよくしていなければならない。右をみたり、左をみたりしてはいけない。生活全体をこの圏内に引きずり込み、こうした生活のそとでは、なにももたないこと。・・・(「リルケ美術書簡」塚越敏編訳より)