安心法

「浮世を軽く認めて人間万事を一場の戯と見做し其戯を本気に勤めて怠らず啻に怠らざるのみか真実熱心の極に達しながら扨万一の時に臨んでは本来唯是れ浮世の戯なりと悟り熱心忽ち冷却して方向を一転し更に第二の戯を戯る可し。之を人生大自在の安心法と称す」(福沢諭吉『福翁百話』より)